相見積もりを取るときは、サプライヤー側も時間を割いてくれていることを忘れず、マナーを守って取り組むようにしたいですね。前回は相見積もり3つのメリットと4つの交渉ポイントについてお伝えしました。今回は、相見積もりのプロセスにおける7つの具体的なステップについてご紹介します。

相見積もりの正しい取り方を7つのステップで解説

相見積もりを取ることで自社に最適な契約先を見つけ、最安価格での購買を実現するためには、以下の7つのステップが必要になります。

STEP1. 自社内で発注条件を整理・決定

まずは、自社内で「モノ・サービスを購入する目的はなにか」「現在どのような問題があり、新たな調達先を探しているのか」「具体的にどのような機能が必要なのか」など、現在の契約状況や改善点を整理します。この情報をもとに、サプライヤーに提示する発注条件を決定していきます。

STEP2. 選定条件を決定

発注条件を決定したら、次は品質、価格、納期など、何を契約先の選定条件にするかを決めていきます。目的を達成するため、また現在の問題を解決するために必要な条件を漏れなく整理しましょう。

STEP3. 見積もりを依頼するサプライヤーを決定

見積もりを依頼するサプライヤーを決定します。自社に最適な契約先を見つけるためにも、見積もり先は一定数以上の企業をリストアップする必要があります。

見積もりを依頼するサプライヤーは、インターネット検索や、知人・専門家にヒアリングを行うことで、情報収集しましょう。モノ・サービスによっては、ベンダー比較サイトや解説記事が存在することもあるので、参考にするとよいでしょう。

STEP4. 見積もりを依頼する

現在の契約先と新規サプライヤーのそれぞれに発注条件を伝え、正式な見積もり依頼を出します。適正価格を引き出すため、可能であれば3~6社以上のサプライヤーを目標に、見積もりを取得するとよいでしょう。

STEP5. 交渉する

相見積もりの結果が出たら、さらに料金を下げる余地はないか価格交渉を行いましょう。

また見積もりの取得方法として、提出されている条件よりもさらに安価な条件を引き出すために「ブラインド見積もり」と呼ばれるテクニックが用いられることがあります。

ブランド見積もりとは、すでに見積もりを取得している企業に対して、自社の社名を伏せ仕様等の要望のみを伝えることで追加の見積もりを取得することです。

これにより、社名とそれに紐づく会社情報を前提としない価格条件が改めて提示されることになります。場合によっては、通常の見積もりより安価な条件が提示されることもあるので、あと一押しの交渉で活用するのがおすすめです。

STEP6. 評価する

交渉の結果や、製品のスペックを踏まえサプライヤーを評価し、どのサプライヤーが自社に最も適しているのかを選定します。サプライヤーの選定軸と、見積もりをとったサプライヤー一覧を並べた比較表を作成し、判断することが一般的です。

STEP7. 契約先を決定する

最後に、契約先を決定しましょう。

相見積もりの結果、断ることになったサプライヤーには早急に断りの連絡を入れましょう。見積もりの提示や交渉など、プロセスを通じてサプライヤーにも負担をかけていることを忘れてはいけません。お断りの連絡を入れる際は、必ず感謝の旨を伝えるようにしましょう。

まとめ

サプライヤー側も時間を割いてくれていることを忘れず、マナーを守って取り組むようにしましょう。

モノやサービスを調達する際のゴールは「自社の利用目的に最も合った製品要件を満たす選択肢を選び、実際に活用すること」です。相見積もりはこれを実現するための手段に過ぎません。できるところから取り入れて、この機会に相見積もりのやり方をマスターしてみましょう!