小売電気アドバイザーとは、電力自由化に伴い発生し得る様々な問題の解決に向け、法令、条例等関連法規に則り、専門的知識をもって、電力小売事業者(これから事業を営もうとする者も含む)及び消費者、そして電力小売業に関わる者に対して公平・公正の理念に基づいた立場で相談に応じることのできる専門資格であり、さらに助言、指導その他の援助を通じて電力小売事業を円滑かつ適正に運営するために必要な知識を有する者として特定非営利活動法人 日本住宅性能協会が認証した者のこと

小売電気アドバイザーは、「NPO法人 日本住宅性能検査協会」が管理・運営している資格であり、消費者に対し正しい電力の知識を伝えると共に最適なサービス選びをサポートできるスキルの証明になります。


2016年4月に実施された電力小売りの全面自由化。
これに伴い、多くの異業種から電力小売りへの参入が相次ぎ、また既存の事業者も様々な料金プランを打ち出してきています。

そしてこれにより、一般の消費者が「自分で使用する電力」を多くの選択肢から選べるようになるとともに、多様な契約内容における責任も生まれました。
そこで、様々な場面でトラブルを回避するための知識を有する人材の必要性が高まっています。

小売電気アドバイザー(電力アドバイザー)は、消費者が抱える疑問に応えたりトラブルを未然に防ぎ、よりライフスタイルに合った最適なサービス選びをサポートできるスキルを持っていると認定された存在です。

受験者対象

電気小売り事業にかかわる企業の関係者(責任者・販売担当者等)
これから電力小売りへの参入に興味を持っている企業の担当者
電力に関するトラブルを回避したいと考えている消費者の方
不動産会社等、様々な局面で小売電気に関する情報をお客様に伝える必要のある企業の担当者

取得のメリット

電力販売契約における疑問への対応やトラブルの回避に役立つ知識の習得
電力販売等にかかわる基礎知識の習得
電力自由化に伴う責任の認識を伝えるための基礎知識の習得、など

小売電気アドバイザーができること

業務上、円滑な契約をすすめたり様々なトラブルを回避する。
電力の自由化に伴い、契約形態が複雑化し、業務上の重要説明事項以外にも様々なトラブルに巻き込まれる要因があることが、明らかになってきました。
業務遂行上、トラブルの要因を予見しこれを未然に防ぐ方策を構築しておくことで、想像以上の問題となることが防げます。
小売電気アドバイザーは、電力に関する契約や業務を遂行するうえで、トラブルを回避するために必要な、重要説明事項等を認識するとともに、事前に知るべき、又は伝えるべき事項も認識したうえで、円滑な契約に寄与することができます。

小売電気アドバイザーが求められる理由

【動画】電力自由化の背景とビジネスとしての展開について

電力小売自由化セミナーからの抜粋 ※シリーズで紹介しています。
第1弾は、電力自由化の背景ということで、今回の自由化に至った経緯を時系列に追って紹介しています。

次回は、「ビジネスチャンスとしての電力自由化」を紹介の予定です。ご期待ください。

自由化された小売電気、そして多数発表されている電気料金プラン

2016年4月1日からの一般家庭や商店などの50kW未満の電気契約も事業者を選択できるようになる「電力の小売全面自由化」に伴い、多くの異業種からも小売り電気事業への参入が相次いでいます。そしてこれと共に「電力とガスのセットプラン」や「通信やガソリンとのセット割引」など、様々な「電気料金プラン」が発表されています。

増え続ける電気の販売窓口

顧客対象が全国民である小売電気事業。その多数の見込み客を取り入れるべく、事業者は様々な場面で「販売窓口」を用意しようとしています。例えば、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ガソリンスタンドや旅行代理店、そして不動産会社など。これから、国民が電気契約をすることのできる窓口は、ますます増えていくことでしょう。

反面、進んでいるとはいえない消費者の小売電気事業に対する理解

多数用意されている電気料金プランの「選択肢」と「契約場面」。しかし、一方で消費者の小売電気事業に対する理解は十分であるとはいえません。

例えば、㈱電通の「エネルギー自由化に関する生活者意識調査」

によれば、電力の自由化について「内容は分からないが、自由化されることは確かに知っている」(53.3%)、「内容まで知っている」(8.9%)、となっています。つまり、小売電気事業に対する認知は高まっているものの、多岐にわたる契約内容や未然に防がなくてはならないトラブルの回避についての理解はあまり進んでいないことが窺えるのです。

小売電気事業者・需要者から求められる小売電気事業の知識を持った人材

電力小売り全面自由化がスタートし、その電気料金プランや契約窓口が準備されていたとしても、肝心の需要者がきちんと契約における責任の所在や問題点に対するリスクヘッジの方法を理解しなければ、この市場が円滑に活性化するとはいえません。

そこで、小売電気アドバイザーは、

≪小売電気事業者や「媒介」「取り次ぎ」「代理」契約者にとって≫
契約に伴う重要事項説明や様々な実務上の行動規範、またトラブルに対するリスクヘッジの認識と対策を持った人材

≪消費者にとって≫
ライフスタイルに合った電気料金プラン選びについて基本的な知識を有し、重要説明事項の聞き取りや、契約時に確認すべき事項について適切に確認ができる人材

となり、小売電気事業の円滑な普及に貢献できる存在となります。

資格認定の流れ

資格認定の流れ


認定講習会(5時間)に参加し、レポート提出を行います。ご提出いただいたレポートについて、一定水準以上の成績を収めた者が資格認定されます。

※レポートの成績により、不認定となる場合もございます。

1.申し込み

以下のフォームよりお申込みください。

2.認定講習受講+レポート提出

小売電気アドバイザーとして必要な知識についてオンラインで計5時間の講習を受講し、受講内容に関するレポートを制作してご提出していただきます。

3.合格判定

ご提出いただいたレポートの内容を特定非営利活動法人日本住宅性能検査協会が評価し、一定水準以上の成績を収めた方を合格者とします。

4. 登録

小売電気アドバイザー資格者認定の合格者で、小売電気アドバイザーとしての行動準則を承認された方は、特定非営利活動法人日本住宅性能検査協会に太小売電気アドバイザーとして正式に登録していただくことができます(登録手数料として、11,000円<税込>がかかります)。登録された方には当協会より小売電気アドバイザーとしての認定証を発行いたします。

5. 登録の更新

登録の有効期間は2年間であり、2年毎に更新が必要となります。更新時には所定の講習をWeb又はDVDで受講していただいた上で、改めて小売アドバイザーの行動準則を承認していただきます。また、認定証も更新いたします。